牡丹の開花時期は一般的には4月下旬から5月中旬だそうです。
けれども花札では6月の絵柄に使われています。
なぜ?と考えた時、4月は藤で5月は杜若(菖蒲)、
それぞれ代表的な花が充てられており、
さりとて「百花の王」とも称される牡丹を外すわけにはいかず、
そこでむりくり6月に捩じ込んできた、とか…?
当て推量はさておき、6月のカレンダーは「牡丹に蝶」です。
黙々と。
ハサミに集中。
花びらをバランスよく並べるのが難しいのです。
うまくいきました! 大輪の牡丹が花開いています。
仕上げの縁取りです。縁の色で印象が変わります。
左の黒縁は締まった感じに、右の黄縁はポップな感じに。
花びらの活字が味わい深いところ。
味わいを通り越してブッ飛んでいます。
牡丹には「富貴」「壮麗」という意味があり、
蝶には「長寿」「復活」の意味があるそうです。
華やかさだけではなく、実は往代の権力者が好みそうな
含蓄ある組み合わせだったのですね。